リードを引っ張るのをやめさせる

犬と散歩している時に、多くの人が悩むのが「犬がリードを引っ張っていく」ことです。
 
犬の力は存外強く、ミニチュア・ダックスフントやトイプードルのような小型犬でも引っ張られると小走りになってしまいます。ましてや、大型犬が全力で引っ張った場合、リードを持っている飼い主や家族が転んで怪我をしてしまう危険も十分にあります。
 
リードを引っ張る犬のされるがままになった場合、犬が道路に飛び出してしまったりと事故の危険性が増します。
 
また、犬がリードをぐいぐい引っ張ると、当然犬の首がしまってしまいます。その結果犬が咳き込んだり、「ゼロ、ゼロ、ゼロ」といったような呼吸音になってしまうことがあります。
 
さらに、「犬のリーダーになるための10か条」に「主導権はリーダーが持っている」というものがあります。(参照:「犬のリーダーになる」
 
散歩中に犬が引っ張って進む通りに従っていると、主導権は犬が持っていることになってしまいます。つまり、犬がリーダーであると勘違いしてしまうきっかけの一つを作ってしまうことになります。
 
犬がリードを引っ張ることは、上記のような問題が起こります。これらを未然に防ぐためにも、犬がリードを引っ張るのをやめさせるしつけを行いましょう。
 
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愛犬の目標(ゴール)を設定する

毎度おなじみといったところですが、今回も目標を定めましょう。
 

犬が飼い主さんの歩くスピードに合わせて、飼い主さんの横について歩く。飼い主さんより前に出ない。

 
これが理想ですね。ご家庭の事情や状況に合わせて、最適な目標を設定してください。逆に、望ましくない行動や状況はどのようなものでしょう。
 

犬が飼い主さんよりも前に出て歩き、さらに好き勝手な方向や速度で歩いたり、立ち止まったり、飼い主さんを引っ張る。

 
このようなものでしょうか。犬がどのような行動をとった時にご褒美をあげるのか、どのような行動を制止するのかを明確にしましょう。
 


飼い主の横について歩くしつけをする

散歩に行く前に、まずは飼い主さんの横について歩くしつけをしましょう。最初は、家の中や家の前など、犬が興味を示すものが少ない場所で行いましょう。

ご褒美で犬を誘導し、飼い主さんの前に出ない事を教える

犬はリードでつなぎ、散歩時と同様の状態にします。リードは長くせず、犬が飼い主さんの横を歩ける状態からほんの少し緩ませた程度で持ちましょう。
引っ張られた際にリードが緩まないように持ちます。
 
伸縮可能なリードの場合、ロック機能やブレーキ機能があるので、これらでリードの長さを調整しましょう。
 
犬におすわりを指示し、犬の横に飼い主さんが移動します。犬を飼い主さんの左側につけるのか、右側につけるのかはお好みで大丈夫です。散歩中、歩道側に犬を誘導させた方が安全ですので、最終的には左側でも右側でも追従できるようにしつけを行いましょう。
 
飼い主さんの横に犬がお座りしている状態からスタートです。最初に、アイコンタクトを犬に求めましょう。犬がこちらに目を合わせて来たら、ご褒美を手に持ち、犬に奪われないようにしながら歩きましょう。この時、ご褒美を腰から太もものあたりに添え(犬の体高に合わせます。鼻先が来るあたりに添えましょう)、飼い主さんの前に出ないように誘導します。
 
ご褒美につられた犬は、飼い主さんの前に出ないで横をついて歩きます。ある程度ついて歩けたら、「よし」と褒め言葉をかけ、ご褒美をあげましょう。
最初は、短い距離でご褒美をあげて大丈夫です。何度か繰り返し、徐々に長い距離を誘導していきます。

ご褒美を持たない手で誘導する

犬が大分慣れてきたら、ご褒美を持たずに誘導します。もし、うまく誘導できないようであれば、おやつのにおいを手に付けて誘導してみましょう。
 
誘導がうまくいかず、犬が飼い主さんより前に出てしまったら、立ち止まって犬が先に行けないようにします。犬は進もうとリードを引っ張ると思いますが、進ませてはいけません。しばらく格闘した犬が「進めません」と飼い主さんを見ると思います。飼い主さんの方を見たら、もう一度誘導を再開しましょう。
 
飼い主さんの前に出ないで横をついて歩けたら、褒め言葉とご褒美をあげましょう。必ず、褒め言葉を先にかけてからご褒美をあげます。これも何度か繰り返します。

誘導なしで歩いてみる

手の誘導なしで歩いてみましょう。犬が飼い主さんの横をついて歩けたら、褒め言葉とご褒美をあげます。
 
犬が飼い主さんより前に出てしまったら、立ち止まって犬がこちらに助けを求めるまで待ちます。立ち止まったら、絶対に犬を進ませないようにリードをしっかり持って頑張りましょう。犬が飼い主さんに「進めません」とアイコンタクトを取ってきたら、再開します。
 
あまりにも犬が飼い主さんの前に出てしまうようであれば、前の段階に戻りましょう。
 


ご褒美をだんだん減らしていく

少しずつおやつをご褒美にする回数を減らしていきます。しかし、必ず褒め言葉やスキンシップなどのご褒美はしっかりとしてあげましょう。

実際に散歩に出てみる

実際に散歩に行きましょう。散歩中は、家の中や家の前よりも犬の興味をそそる物やにおいや音がたくさんあります。どうしても最初は飼い主さんの前に出てしまうことがあると思います。
 
その場合は必ず立ち止まって、犬をそれ以上先に進めないようにします。犬が「進めません」とアイコンタクトを取ってくるまで、しっかりと待ちましょう。
 
どうしても誘惑が多くて、現状の習熟度では犬が我慢できないというシチュエーションもあると思います。例えば屋台が出ていたり、他の犬が散歩している場面に出くわしたり。その場合はご褒美で誘導し、誘惑の少ない場所まで誘導しましょう。
 
また、出会った他の犬とコミュニケーションをとる場合は、自分の犬におすわりをさせ、相手に来てもらうと良いでしょう。出会った他の犬とコミュニケーションを取らない場合は、自分の犬をおすわりさせ、相手が犬の視界から外れるまで待つのも良いでしょう。
 
最初の内はどうしても興味の方が勝ってしまうことが多いので、根気が必要です。ですが、次第に犬も学習していくので、焦らずにしつけを行いましょう。
 
どうしてもうまくいかない場合は、うまくいかない場所を避けた散歩コースに変更してみるのも良いでしょう。犬が落ち着いて行動できるようになってから再挑戦したって、全く問題ありません。
 
うまく歩けている時は、時々犬の方を見ながら褒め言葉をかけてあげましょう。また、ご褒美を挙げる際は、「おすわり」や「おて」などを指示してからご褒美をあげましょう。

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