新生子期の子犬の様子

新生子期とは

新生子期とは、出生直後から2週齢頃までの期間をさします。
 
新生子期の子犬は、

  • 目が開いていない
  • 外耳道(耳の鼓膜から外界につながる部分)も閉じている
  • 触覚などで母親の乳首を探している
  • 自力で排便・排尿ができないので、母犬や人の補助が必要。(下腹部を刺激する事で誘引する)

といった状態です。

新生子期の成長・発達の様子

多数の研究者の発表で、強い身体的な刺激や不快な刺激はもちろん、軽い刺激(毎日の世話で子犬を触るなど)でも子犬の身体的な発育に影響を及ぼす可能性がある、とされています。
 
具体的にどのような影響があるのかというと、

  • 神経系の成熟が促進される
  • 被毛の発育が促進される
  • 運動能力の発達が促進される
  • 問題解決能力の発達が促進される
  • 目や耳の感覚の発達が促進される

などが挙げられています。
 
また、この時期に目や耳などの感覚が発達していきます。つまり、発達前段階では匂いや感触などのその他の感覚が鋭くなっています。この時期の子犬は自力ではほとんど何もすることができないので、母犬の傍にいます。ですので、母犬の匂いや感触を強く認識しています。
 
数人の研究者が報告した研究結果によると、生後6日から人間に育てられたオオカミの幼獣は、生後15日以上たってから人間に育てられた幼獣と比較して人間に対する信頼感や有効性が強くなるそうです。オオカミと犬という種族の違いはありますが、新生子期に受けた刺激の重要性がうかがえます。
 
鳥類の「刷り込み」ほど極端ではないですが、それと同様の傾向が新生子期にみられるといえます。
 
※「刷り込み」:生まれてすぐに目の前を動く物体を親として覚え込み、以後それに追従して、一生愛着を示す現象。
 
諸々の研究結果を踏まえて、スタンレー・コレン氏は子犬の扱い方について次の項目で説明する方法を推奨しています。
 
この方法は、3~5分という短い時間だとしても、

  • 情緒を安定させる
  • ストレスへの抵抗力が高くなる
  • 学習能力の形成を促す
  • 脳の成熟や運動の協調性を促進する

ことが期待できるそうです。

新生子期における子犬の扱い方

頭を上下する

子犬が2頭以上の場合は1頭ずつ両手に乗せます。1頭なら片手に乗せます。まず頭が高くなるように保持して10秒ほどその姿勢をキープします。次に頭が低くなるように保持して10秒ほどキープします。
 
これを合計2~3セット繰り返します。姿勢の変更の時は、動作をゆっくりしてあげてください。

冷却刺激

冷えた金属プレートや氷水などで冷やした手を子犬の腹部にあてがい、子犬の体温と同じになるまでその状態を保持します。最初は手をあまり強く冷やさないではじめてあげてください。

なでる

最初に、子犬を仰向けにします。1分程度、やさしく腹部・頭・耳などを撫でます。その後綿棒を用いて肉球の間をくすぐるようにこすります。母犬が子犬を舐めてあげている感覚です。

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